2024年8月23日にSONUDPEATSから新製品の「SOUNDPEATS Air5」が発売されました。
事前にSOUNDPEATS様に製品をご提供いただき試用しましたのでレビューします。
「SOUNDPEATS Air5」は1万円を切る低価格ながら、ハイレゾ対応・ノイズキャンセリング・マルチポイント機能の付いた高コスパなインナーイヤー型ワイヤレスイヤホンです。
前モデルのAir4 / Air4 ProはVGP 2024のコスパ大賞を受賞しています。https://vgp.phileweb.com/vgp2024/award.html#award29
Apple AirPods Pro(第1世代)や以前レビューしたSOUNDPEATS Air4 Proと比較を交えてレビューしたいと思います。
SOUNDPEATS Air5 のスペック
- Qualcomm製SoC「QCC3091」(Qualcomm S3 Sound Platform)搭載
- Qualcomm® Snapdragon Sound・aptX Adaptive Lossless対応
- 13mmダイナミックドライバー
- AI適応型アクティブノイズキャンセリング
- AI通話ノイズキャンセリング(cVc)
- マルチポイント機能
- Bluetooth 5.4
- 対応プロファイル:HSP / HFP / A2DP / AVRCP
- 対応コーデック:aptX Lossless / aptx / AAC/SBC
- 低遅延ゲームモード
- 最大30時間の再生時間
- 専用アプリ「Peats Audio」
Snapdragon Soundについては対応する機器がかなり限定されるので試すことはできませんが、この価格では十分すぎる性能や機能を備えています。
SOUNDPEATS Air5 の外観
カラーはブラック、ホワイト、パープル、ベージュの4種類。今回はホワイトを選びました。
付属品はマニュアルとUSB-Cケーブルです。
形状は丸身があり可愛らしいデザインです。手のひらにすっぽり収まるコンパクトな形状。
光沢がありますが、指紋や汚れが付きにくいような加工が施されているようです。
充電端子はUSB-Cで、1回の充電で最大6時間再生、ケース込みで最大30時間の再生が可能。
充電時間はイヤホンが1.5時間、ケースが2時間です。
右がAir Pods Pro(第1世代)です。
Proなので比較しにくいですが、ケースの大きさは通常のAirPodsと同じくらいだと思います。
重さはケースとイヤホンを合わせても50gを切りとても軽い。
前モデルから改良され、蓋を開けると45℃で止まり、イヤホン本体が大きく露出されるようになりました。
出し入れがとてもしやすいです。
SOUDPEATS Air4 Proの写真です。
比べてもかなり形状が変化しているのが分かります。
窪みの部分に「Hear Your Imagination」と英語の刻印がしてあります。
ケースもイヤホンも流線形で美しいデザインです。
側面のシルバーの部分が操作パネルになっています。
個人的にポイント高い部分が、イヤホンやケースにロゴがプリントされていない点です。
パネルのシルバーの部分にSOUNDPEATSのSのロゴがさりげなく入っています。
ブランド名やメーカー名のロゴが目立つようにデカデカとプリントされている製品が好きではないので、無駄なものを省いたデザインが安っぽさを感じない理由でもあります。
SOUNDPEATS Air5の特徴
音質
音質については何も文句がありません。
インナーイヤー型なので音への没入感はちょっと低いですが、音のバランスが良く高音も低音も違和感無く聴けます。手持ちのAir Pods Proと比べても遜色ないレベルというかAir5の方が良く聴こえます。
装着感
普段カナル型を使っているので、インナーイヤー型はあまり使ったことがありませんでしたが、装着感はとても軽く、圧迫感は全く無いので、軽すぎて最初は慣れずにすぐ外れそうな感覚でした。
しかし慣れてくると多少動いても外れることはなく、この軽さがすごく楽に感じるようになりました。
長時間着けていても痛くなりません。
操作感
左右のタッチパネルをタップして操作します。
必要な操作は全てできる感じなのでとても便利。
基本操作は以下の通り。
- 左右どちらかをダブルタップで再生/一時停止
- 左をタップして音量を下げる
- 右をタップして音量を上げる
- 左をトリプルタップでゲームモード
- 右をトリプルタップで音声アシスタント(Siri)
- 左を長押しでノイズキャンセリング
- 右を長押しで曲送り
これらはアプリからカスタマイズして変えることも可能です。
感度は良く、軽く触れれば反応するので、外れそうになったイヤホンを調整する時など、触ると反応してしまうことがあり、注意が必要でした。
ノイズキャンセリング
アダプティブノイズキャンセリングによりイヤホンの装着状態や耳の形状に応じてノイズ低減効果を最適化してくれます。アプリから耳道のサイズに合わせて3段階に調節できます。
試してみるとかなり有効で、通常なら空調などの音でかき消されて聴こえないような遠くで会話している声も聴こえてきたので驚きました。全ての音を遮断するのではなく、ノイズだけをしっかり低減し、必要な音は強調してくれているように感じました。また、周囲の環境に応じてノイズキャンセルの強さが変化しているのがわかります。
専用アプリ「PeatsAudio」
iPhone/Android用の専用アプリ「PeatsAudio」をインストールしてアカウントの登録と初期設定をすることで操作パネルやEQのカスタマイズが可能になります。
アダプティブイコライザーという機能があり、様々な周波数の音をテストして最適なサウンドを設定することができます。
しかし、この機能を設定した直後にアプリが強制終了し、以降イコライザーの画面を開くたびにアプリが落ちる不具合が発生しました。まだ不安定なので今後のアップデートを待って使う方がいいと思います。イコライザー以外は普通に使えるので、イコライザーが不要であれば問題ありません。
ゲームモード
ゲームモードに切り替えることで77msの低遅延モードになります。
0.01秒を争うようなシビアなゲームには厳しいと思いますが大抵のゲームならほぼ気にならないレベルです。
試しにNintendo Switchとペアリングしてスプラトゥーン3をプレイしてみました。
ゲームモードがオフの状態でははっきりとわかるくらい音が遅延していましたが、オンにするとほとんど遅延は感じず、いつも通りのプレイが可能でした。
カジュアル目なゲームなら十分使えます。
マルチポイント
複数の機器で同時に接続してスムーズに切り替えできる機能です。
例えばパソコンとスマホに同時接続し、パソコンで動画や音楽を視聴中にスマホにかかってきた電話をそのまま同じイヤホンで通話するといったことが可能になります。先に視聴していた動画や音楽は自動で停止されます。
まとめと感想
1万円を切る低価格ながらここまで性能が進化していることに驚きでした。
特にANCはAIを使用して耳のサイズや周りの環境に合わせて最適化されて聴こえてくることに時代の変化を感じました。
カナル型に慣れていたので、インナーイヤー型は密着感が無くて外れやすい印象があり避けてきましたが、Air5は意外と動いても外れにくく、すごく軽い着け心地なので長時間着けていても違和感を全く感じません。
ゲームモードの遅延もほとんど気にならないので家族が寝静まった深夜にSwitchでゲームをするときに重宝しています。
ワイヤレスイヤホンはどんなに性能が良くてもバッテリーの劣化等、どうしても避けられない寿命があるので、高価なモデルを長く使うより、コスパの良い製品を短期間で買い替えて使う方が最新機能の恩恵を常に受けられるのでお得な気がします。
今後はAir4 Proの後継機の発売も楽しみです。
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